都市ごとでカジノの収益構造は違っています

カジノ施設が稼働したことによる経済効果は、非常に多大のものがあります。というのは、一施設の収益規模が、軽く何百億円を超えるものだからです。海外での事例を見ておりますと、中には数千億円という単位の収益をあげている事例もあるほどです。年々、市場は成長し、同時に収益は増加の一途をたどっています。その結果、時価総額が数兆円に達している運営企業も出てきました。施設への設備投資に際しても、数千億レベルの金額での資金調達が行われるなど、経済効果の大きさには注目すべきものがあります。都市によって、カジノビジネスの構造は微妙に異なっているのも事実です。たとえば、ラスベガスはそもそもはカジノがメインのビジネスでありましたが、昨今は、テーマパーク型のホテルを誘致した結果、エンターテイメント系の色彩が非常に濃厚になってきました。

現在では、ラスベガスといえば、スポーツイベントやマジックショー、アーティストによるコンサートなど、むしろイベント開催で脚光を浴びている側面が目立ってきています。これは、ラスベガスにあるホテルのイメージもテーマパークを想起させる空気をたたえているところにもあらわれています。また、ラスベガスの街を歩いても、まるでテーマパークの中にいるかのような非日常感を満喫できるとも、多くの人が語っています。そういったラスベガスに憧れて、アメリカ国内のみならず、全世界から観光客が訪れていることは間違いありません。ラスベガスの現在の収益構造は、カジノよりもイベント興行の占める比率が高くなっています。かつては、ラスベガスはカジノの代名詞のごとく評されていましたが、時代は大きく変わりました。

マカオのケースは、ラスベガスとは真逆に、カジノに特化していきつつあります。しかも、VIP向けに高級路線を狙っていますので、いまや世界最大のカジノ都市のポジションに達することとなりました。マカオではIRの収益の三分の二以上がカジノで構成されています。マカオにやってくる客には中国の富裕層が多く、こういった人たちは、一晩で、日本円で数百万円から、中には数千万円を平然とつぎ込むものです。それだけに、施設間でのこぞって富裕層を奪い合う動きが激しくなってきています。自宅と施設の送り迎えはもちろん、ホテルのスイートルームの手配や飲食費用などは、すべてが無料でサービスしています。ただ、収益の大半を人数的にはわずかなVIP層に依存しているモデルは、極めてリスクが高いのも事実です。今後に予想されるさらなる競争激化にどこまで対応できるかが注目されています。